ファインコート製品販売
ファインコートは、多様化した素材と作業性の合理化を総合的に追求し、独自に開発された全く新しいタイプの耐熱塗料です。
当社ではファインコート製品の開発、販売から、施工に至るまで独自の技術でお客様のニーズにお応えしております。
■ファインコート施工 1
塗装環境
下記の条件の時は、塗膜の乾燥・成形に悪影響を及ぼすことがありますので、塗装は控えてください。 1 降雨、降雪が予想される時。 2 外気温が5℃以下の時、露点との差が3℃以内。(結露が生じる場合) 3 相対湿度85%以上。 4 風の強い日 |
素材
素材には耐熱性があり、耐熱塗装はこの温度の範囲内での耐熱性・防錆力を発揮します。 ・普通鋼鈑 ~約600℃ ・ステンレス ~約650℃ ・電気亜鉛メッキ鋼鈑 ~約280℃ ・アルミメッキ鋼鈑 ~約480℃ ※化成被膜処理を行うと、耐熱性が低下する場合があります。 |
素地調整
耐熱塗装は、熱歪みによる収縮に耐えるため、素地調整の良否が塗膜性能を大きく左右します。 |
ケレンの種類 | 処理方法 | 処理内容 | 関連規格 | |
1種ケレン | ブラスト | 黒皮・旧塗膜・錆を完全に除去し、 灰白色に仕上げる。 |
SSPC SP-5 SSPC SP-10 |
SIS Sa3 SIS Sa2.5 |
2種ケレン | 動力工具 | 黒皮・旧塗膜・錆を除去し、 鉄肌をあらわす。 |
SSPC SP-3 | SIS St3 |
塗料
耐熱塗料は重い顔料を使用している為、缶内で沈殿している場合がありますので、ハンドミキサー等で十分に撹拌を行い、 底面に沈殿がない事を確認後、ご使用ください。 さげ缶に小分けする時は、その都度撹拌を行なってください。 多液混合型は混合比の確認、可使時間、使用量を考慮の上、調合・撹拌してください。 ロット№について:ロット№が記載されており、番号から塗料の製造年月日(逆から読む)が確認できます。 |
塗装方法
項 目 | 刷毛 | エアレス | エアースプレー |
能 率 | × | 〇 | 〇 |
膜 厚 | × | 〇 | △ |
塗料ロス | 〇 | △ | × |
美 観 | △ | 〇 | 〇 |
※ローラー刷毛を使用する場合は、発砲する恐れがありますので、必ず無泡ローラーを使用してください。
■ファインコート施工 2
素地調整
工業品ブラスト | 鉄材:スチールショット・アルミナ#100 アルミ材:アルミナ#100・ガラスビーズ ステンレス材:ワイヤカットショット・ステンレスビーズ |
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材質別素地調整
鉄材 | 溶剤脱脂またはブラスト処理 化成処理(300℃以内) |
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アルミ材 | 溶剤脱脂またはブラスト処理 エッチングまたはノンクロム化成処理 |
ステンレス材 | 溶剤脱脂またはブラスト処理 ステンレス材は、化成処理を絶対に行わないでください。 |
希釈剤・希釈率
冬場 | W-1Mシンナー・W-2Mシンナー・W-3Mシンナー |
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夏場 | S-1Mシンナー・S-2Mシンナー・S-3Mシンナー |
ハケ塗 | 0~7%以内希釈 |
スプレー塗装 | 10~20%希釈 |
静電塗装 | 20~30%希釈 |
塗装
スプレー塗装 | ノズル口径:1.5~2.5㎜φ パターン幅:90~120度 空気圧:3~4kg/cm2 |
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エアレス塗装 | 1次圧5kg/cm2以上、2次圧140kg/㎝2以上 チップNo.419(グラコ) |
膜厚
汎用品 | 標準仕様:下塗り1~2回25~40μ 上塗り1~2回20~40μ |
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工業品 | 用途別:上塗り1~2回20~40μ |
焼付
PL-Series | 常乾(3日以上の養生期間) | 180℃×20分 |
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MF-Series | 180℃×20分 | |
LT-Series | 180℃×20分 |
300℃×20分(無煙仕様) |
NK-Series | 240℃~300℃×20分 | 380~400℃×10分(フッ素仕様) |
HT-Series | 180℃×20分 | 300℃×20分(無煙仕様) |
※耐熱塗料は、初期加熱の際、塗膜中の残留溶剤や塗膜硬化時の反応ガスにより、フクレが発生する場合がありますので、
初期加熱は極力200℃/h以下に抑えてください。
その他の注意事項
①塗料は冷暗所に保管してください。
②塗料には引火性物質が入っておりますので、塗装中あるいは塗料に火器を近づけないでください。
③塗料に水や他のものを混入しないでください。希釈には専用シンナーをご使用ください。
④保存期間製造日より、6 ヶ月(未開封時)
■ファインコート施工 3
環境
装置の高度化、大型化による耐熱温度の上昇と臨海工業地帯の環境悪化等、塗膜の要求条件もますます高度化しつつある。 塗膜は①的確な選択、②正しい施工、③優れた塗料の、三点が確保されて最良の効果が期待できる。 塗膜の欠陥はこのいずれか、あるいは複合したものの不適切によっておこり、その要因を明らかにし、排除することによって、より良い塗膜と結び付けすることができる。 |
塗膜の欠陥の現象と原因
錆の発生:点状、糸状の錆が見られる | ①素地調整の不適切 ②膜厚の不足 ③ピンホール(2回塗を厚膜1回塗りとしたり、塗装間隔不適切) |
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変色:塗膜の色相が変化 | ①耐熱温度設定の誤り ②大気汚染 ③酸、アルカリの存在 ④塗装間隔不適切、厚膜不足(下塗のにじみ) |
チョーキング(白亜化):塗膜表面が粉末状 | ①耐熱温度設定の誤り ②紫外線による劣化 |
キレツ:塗膜にひびわれが生ずる | ①膜厚過大 ②急激な温度変化 ③硬化不十分の状態での加熱 |
剥離:塗膜が層状にとれる | ①塗装時の油・水分・酸・アルカリによる汚染 ②素地調整不十分(ミルスケール・錆の残存) ③急激な温度変化 ④塗装間隔不適切 |
ふくれ:塗膜の表面が内部からの液体・気体によってもち上がる | ①急激な温度変化 ②水分の存在 ③硬化不十分の状態での加熱 ④素地に塩分等の水可溶性物質、油脂分残存 |
傷からの発錆:塗膜の傷の部分に錆 | ①タッチアップ不十分 |
補修
①欠陥部・発錆部をパワーツールによりSt3、SP-3 程度にする。欠陥部、発錆部が全面的な場合はブラスト処理を行う。 ②水分、油脂分などの除去を行う。 ③補修塗(たまり、ムラのないよう均一に行う。) |
特殊精密塗装
パイレックスでは、自動車部品・照明器具・暖炉部品等、特殊塗装を多く手掛けております。塗装前処理は、早くからアルミ用(三価クロム化成処理)を取り入れ、環境問題にも取り組んでおります。
■工場塗装設備
所在地 | 山梨県都留市田野倉1034-1 |
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TEL | 0554-67-8930 |
工場 | 136平米 |
倉庫 | 111平米 |
吊り下げ式自動コンベアー | 45m |
ガス炉式焼付乾燥炉 | 18m |
ベンチュリーブース | 4m |
コンプレッサー | 5馬力 |
塗装前処理 | |
鉄用 | リン酸鉄化成処理 |
アルミ用 | 三価クロム化成処理 |
水洗を含み5層 | 5層 |
水切り乾燥炉(MAX300℃)電気炉 | |
自動ウインチ(キトー式) |
塗装設備設計製作
各種塗装関連プラントの設計・施工を行っています。
低コスト、生産性向上を目指しておられるユーザーの方々に自信を持ってお勧めできる、省エネ時代にふさわしい塗装設備です。
塗装前処理施設
乾燥炉
塗装ブース